■■荒馬と女('61米)

監督:ジョン・ヒューストン
主演:マリリン・モンロークラーク・ゲーブルモンゴメリー・クリフト
映画の作品に関するもろもろの情報は、もちろんあった方がより楽しめるわけですが、初見の場合白紙で見た方がいい、ということはやはりありますね。アーサー・ミラーの脚本で、当時ミラー夫人のマリリン・モンローが主演した「荒馬と女」は、公開後、モンロー、ゲイブルが相次いで死に、5年後にはクリフトも亡くなってしまうという「呪われた映画」として紹介されることが多くて、そういう事実を知っていると、なんとなく重く暗い印象を受けます。初めて見た時の印象をもう忘れてしまってますが、それまでのゴージャスでロマンティック・コメディをやってた頃のモンローとは明らかに違います。私生活にいろいろなトラブルを抱えてたらしいことは、後の報道で分かっていますが、その死因は今もって謎に包まれていますので、この映画のヒロイン、ロズリンと重ね合わせると、より重苦しい印象があります。ドッグフードにするために野生の馬を狩るという「現代のカウボーイ」の生きざまにもちょっとショックです。原題の通り、主人公は(イーライ・ウォラックセルマ・リッターを含め)皆、不適合者です。