■■□鏡の女たち('03日本)
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2004/12/22
- メディア: DVD
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出演:岡田茉莉子、田中好子、一色紗英、室田日出男、山本未来
吉田喜重14年ぶりの作品は、ミステリアスな1本。失踪した実の娘ではないかと思われる女性は、記憶を失っていたと言う設定。三世代に渡る母、娘、孫の物語。演劇的で、台詞回しも現実的ではない(不条理劇のよう)。挿入される現代音楽も、緊張感を高めつつ、弛緩させる所はさせる。一見拒否しそうな映像だけど、実は曲者で見入ってしまう。エンターテイメントとは対極にあるような内容だけど、じわじわと来る。広島原爆投下の反戦ものになって行くのは、後半からで原爆ドーム周辺の、広島ロケが効果的だ。初めて広島を訪れたのは、尾道の帰りだから、80'sの半ばか。月並みながら原爆ドームと資料館には衝撃を受けた事を思い出す。
吉田喜重監督といえば、「人間の約束」しか見た事がない。監督夫人の岡田と田中の演技(結局母娘かは明らかにされない)が、この映画を支えているが、一色紗英の押さえた演技も悪くない。室田はこれが遺作となった。
2h09
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