■■ロング・グッドバイ('73米)

監督:ロバート・アルトマン
主演:エリオット・グールドスターリング・ヘイドン、ニーナ・ヴァン・パラント
フィリップ・マーローを主人公としたレイモンド・チャンドラー原作のハードボイルドの映画化。舞台をNYからLAに移しているので(おまけに設定は現代)なんとも異色のマーロー映画となった。昔見たときはもっと感心したのに、今見ると冴えない。クールぶったグールド(好きな役者なのに)もイマイチ。深夜3時のキャット・フード買いという本筋と離れたネタがいかにも70's的。ヘイドンの酔いどれ作家ぶりはヘミングウェイ的。ラストは「第三の男」っぽい。マーク・ライデル演じるサディスティックなマフィアは、そのまま「チャイナタウン」のポランスキー演ずるマフィアにつながる(どちらも本職は映画監督だ)。原作の「長いお別れ」は近年村上春樹によって「ロング・グッドバイ」としてリマスターされた。ニーナ・ヴァン・パラントはデンマークの女優で、元々はニーナ&フレデリックという男女デュオ*1で歌ってた人。本作で本格的にデビューし以後アルトマン一家の女優として活躍している。

The Long Goodbye、1h53、UA

*1:ここに画像あり