コールガール('71)

コールガール [DVD]
監督:アラン・J・パクラ
主演:ジェーン・フォンダ、ドナルド・サザーランド
ジェーン・フォンダといえば、ロジェ・ヴァディム夫人だったころは、斬新なエロティシズムを感じさせ、一転反戦運動にかかわる戦う女になったかと思うと(反戦運動家トム・ヘイデンと再婚)、80'sは「Work Out」でエアロビクスをメジャーにし(今で言う「ビリーズ・ブート・キャンプ」ね)、通販の女王(ちがうか)になり、最後は放送ビジネスを牛耳るテッド・ターナー(アッシュではない)夫人となり引退、と言う波乱万丈の人生だったけど、演技派として目覚めたのが、シドニー・ポラック監督の「ひとりぼっちの青春」だった。「コールガール」*1はそれに続くもので、ちょうど熱心に反戦活動していた時期だったので、オスカーを取ったフォンダに保守系の映画人は猛反発だったという。コールガールを演じながら、ヌードなしというのは、やはりヘイズコードの賜物だけど、冒頭ノーブラでのセーター姿はエロい(「帰郷」では惜しげもなく披露)。ジューサーから直接ジュースを飲む女性がこの映画の影響で一時増えた、とは川本三郎の「映画をめぐる冒険」より。
盗聴にかかわる話もあって、暗い画面がわかりにくいところもあるが、初公開時の105mというのは、謎解きの大事なところが10mカットされていると言う指摘*2もある。他にはチャールズ・シオフィ、ロイ・シャイダー、ドロシー・トリスタン(「スケアクロウ」にも出演)ら。
Klute、Warner Brothers、1h55、■■

*1:地方公開の際名古屋では「コールガール/ニューヨーク売春地帯」というポルノまがいの邦題が付けられた

*2:レーナード・マルティンのMovie Guideより