16036■シングルス:はっぴいえんど(ベルウッド/キング:KICS8804)


シングルスはっぴいえんど

シングルスはっぴいえんど

①恋の汽車ポッポ②それは僕ぢゃないよ③空飛ぶくじら④五月雨⑤恋は桃色⑥福は内鬼は外⑦12月の雨
⑧はいからはくち⑨花いちもんめ⑩夏なんです⑪無風状態⑫さよならアメリカさよならニッポン

「CITY」より1年後の74年7月に出たソロのシングルを含むベスト盤。

この2枚は対になるようなものなんで。便宜上CITYを【1】シングルスを【2】とする。
音源的に同一なのは【1】⑦⑧(【2】⑨⑩)だけ。

古い順に、URCから「はっぴいえんど」が出たのが70年8月。ここから【1】④⑨⑩。⑨は細野が詩も曲も書いた「ゆでめん」唯一の作品。⑩は永島慎二の「春」に捧げられたヘヴィな歌。④の抒情的なvoとヘヴィなgの対比が鮮やか。これは71年4月にキングから新録音でシングルリリース(LPはURC、シングルはキングと言う変則契約)。それが【2】⑦/⑧。⑦はvoがまるで別でこっちも捨てがたい。⑧はセカンドリリース前の新曲としてでたシングル・ヴァージョン。71年8月の第3回日本フォーク・ジャンボリーでのライヴが【1】⑫。
URCからのセカンド「風街ろまん」は71年11月リリース。ここから【1】②③⑦⑧がセレクト。⑦は鈴木茂のシンガーとしてのデビュー作でもある。これも歌詞が印象的。②は今もって歌われる細野クラシック。⑧はJTからの影響も強いアコースティックな1曲で、都会人の心にある田舎の風景を歌ったフィクショナルな世界観が素敵。【1】①は別ヴァージョンでシングル・ヴァージョンに小坂忠のコーラスを加えたもの。
12月には再びキングから【2】⑨/⑩がシングルカット(同一ヴァージョン)。同じ日に大瀧詠一のソロシングル【2】①/②もリリース。どちらもはっぴいえんどとはまるで別の世界。①はブリル時代のキャロル・キング的なもの(ソロのファーストには続編の"恋の汽車ぽっぽ第2部"を収録)②はコマコのsteel-gが入ったバラード。
72年6月には大瀧のセカンドシングル【2】③/④がリリース。③はスウィング的なもの。④は意外とソウルフル。
バンド自体は解散状態にありましたが、72年秋に渡米、3枚目のアルバムのレコーディングに入ります。73年2月に出た「Happy End」はキングよりリリース。ここから【1】⑤⑥⑪【2】⑪/⑫。⑤⑪が鈴木茂の味がよく出たナンバー。
73年9月21日に解散イヴェントが行われたが23日に細野の初ソロ「Hosono House」がリリース。ここからのシングルが【2】⑤/⑥。