■■渚にて('59米)

監督:スタンリー・クレイマー
主演:グレゴリー・ペックエヴァ・ガードナーアンソニー・パーキンス
ネヴィル・シュートの同名SFの映画化。放射能汚染の話なのでしばらくはTVでOAされることないだろう。

第三次世界大戦が勃発。核爆弾(コバルト爆弾)による放射能汚染で北半球が全滅する。生き残ったアメリカ海軍の原子力潜水艦スキップジャック原子力潜水艦スコーピオン号が、南半球のオーストラリアメルボルンに寄港する。

全滅したと思われたアメリカ合衆国のシアトル付近から謎のモールス信号が断続的に発信されて来る。スコーピオン号艦長のドワイト・ライオネル・タワーズ アメリカ海軍中佐以下、オーストラリア科学工業研究所の研究員ジョン・S・オスボーン、オーストラリア海軍少佐ピーター・ホームズらはスコーピオン号に乗り込み、発信源と推定されるワシントン州ピュージェット・サウンドのサンタ・マリア島にあるアメリカ海軍通信学校へ調査に向かう。

しかし、サンダーストローム中尉が防護服を着て上陸し調査した結果、モールス信号は蝶番から外れた窓枠の下にあった倒れたコカコーラの空き瓶が風に揺られて電鍵を叩いていたことによることがわかり、スコーピオン号はメルボルンに帰還する。

汚染が徐々に南下している事も確認され、人類の滅亡が避けられないと認識される。多くの市民は、南下して延命することを選択せず、自宅での薬物による積極的安楽死を望み、薬剤が配給される。人々は、死を覚悟しながらも残された人生を楽しむ。やがてメルボルンにも大気中の放射能濃度上昇により放射線に被曝し急性放射線症におかされた患者が出始める。病で苦しみ始めた人から薬を服用し始め、しだいに街が寂れていく。その中、タワーズ艦長(ブリスベンアメリカ海軍から前任者退任と兼任指令電報によりアメリカ海軍艦隊司令長官(アメリカ合衆国海軍長官)に昇進)はオーストラリアでの死を望まず、あくまでもアメリカ海軍の軍人としての死を望み、同様の選択をした乗組員と共にスコーピオン号をオーストラリアの領海外で自沈させることを選んだ。