■■□パパ/ずれてるゥ!('71)

パパ/ずれてるゥ! [DVD]

パパ/ずれてるゥ! [DVD]

監督:ミロス・フォアマン
主演:バック・ヘンリー、リン・カーリン
後に「カッコーの巣の上で」('75)、「アマデウス」('84)、といった作品で注目されるフォアマン監督は、チェコ出身で、アカデミー外国語映画部門にノミネートされた2本の作品がある以外、アメリカでは、ほとんど無名に近かったが、これが渡米第1弾となる。
70's初頭の、ヒッピーに代表される若い世代とその両親世代の断絶、価値観の違いを、ブラックに描いた1本。ヘンな邦題(ニュー・ファミリーっぽい)のせいで、損をしてるが、実験的な作りだながら、意外と面白い。主人公夫婦の娘、リニア・ヒーコックが、歌手のオーディションに参加するため、無断で家を出るところから始まり、家出を心配した両親(夫役のヘンリーは、むしろ脚本家として(「卒業」「フクロウと子猫ちゃん」)として有名)の右往左往ぶり、家出少年少女親の会でのシーンが、おもしろい。ここでドラッグをキメて当事者の気持ちになるという、催しがあって、ガイドを務めるのが、個性派俳優ヴィンセント・スキャヴェリで、実践マリファナ講座あり。オーディションの女性(ヒッピー風がほとんど、でこれがかなりおもしろい)のハチャメチャなオリジナル曲が、ほぼ全編に挿入されている。この中には、デビュー間もないのキャシー・ベイツや、sswのカーリー・サイモンのデビュー当時の姿も見られる。両親が見に行くショーにアイク&ティナが出てたり(アイケッツを含めた女性陣の美脚ぶり!)、何気にインクレデブル・ストリングス・バンドが使われてたり、とおもしろい。

Taking Off、